コーポレートガバナンス

基本的な考え方

  1. 株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
  2. 株主・投資家、消費者・顧客、取引先、従業員、地域社会など、幅広いステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
  3. 会社情報を適時・適切に開示し、透明性を確保する。
  4. 取締役、監査役及び執行役員は、受託者責任を認識し、求められる役割・責務を実効的に果たす。
  5. 株主との間で建設的な対話を行う。

オルガノグループレポート(統合報告書)

コーポレートガバナンス体制

コーポレートガバナンス体制図

コーポレートガバナンス体制図

取締役会

取締役会は、取締役9名(うち、社外取締役5名)で構成され、原則として毎月1回以上開催し(第81期は全14回)、重要な業務執行に関する意思決定を行うとともに業務執行状況の監督を行っております。

また、取締役会に占める独立社外取締役の比率を3分の1以上(現在過半数で構成)とすることにより、経営に対する監督機能の強化を図っております。

なお、監査役3名全員が取締役会に出席し、取締役から報告、事業の説明を聞き、必要に応じて意見を述べるなど、代表取締役以下経営執行部の業務執行状況の監査を行っております。


取締役会は、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保するために適切な規模・構成としています。また、取締役会の審議が多面的かつ実効的に行われるためには、取締役会の多様性を確保することが有用であると考えており、当社が持続的に成長し、長期的な企業価値の最大化を図るために必要な知識・経験・能力等を特定し、それらを有する取締役をバランスよく選任し、取締役会全体で補完する体制としています。

取締役会の規模・構成の推移

コーポレートガバナンス体制図

監査役・監査役会

当社は監査役会設置会社であり、監査役会は、監査役3名(うち、社外監査役2名)で構成され、原則として毎月1回開催し(第81期は全14回)、当事業年度の監査方針、各監査役の業務分担、具体的実施事項、スケジュールを定め、取締役の職務執行を監査しております。 監査役は取締役会等の重要な会議に出席し、取締役の意思決定の状況を監査し検証するほか、監査役会において各監査役から監査業務の結果につき報告を受け、協議しております。 また、監査役2名は財務・会計に関する適切な知見を有しており、1名は法務に関する適切な知見を有しております。 なお、監査役会事務局を設置し、監査役の職務を支援しております。

指名・報酬委員会

指名・報酬委員会は、取締役及び執行役員の選任及び解任等の役員指名並びに取締役等の報酬等の決定に係るプロセスの客観性及び透明性を確保し、適切な取締役等の指名及び報酬額を設定することを目的に、取締役会の任意の諮問機関として、設置しております。 指名・報酬委員会の人数は取締役会の決議によって選定された取締役3名以上とし、委員会の独立性を担保するためその過半数を社外取締役としております。現在、当社の指名・報酬委員会は、独立社外取締役5名、社内取締役1名の6名で構成され、独立社外取締役が委員長を務めております。第81期は10回開催いたしました。

特別委員会

2022年4月に、当社の親会社である東ソー株式会社及びその子会社(当社及びその子会社を除く。)との重要な取引等において、その取引を公正に行い、親会社グループと少数株主間の利益相反問題を監視・監督し、少数株主の利益を適切に保護することを目的として特別委員会を設置いたしました。本委員会は、独立社外取締役(5名)のみで構成することにより独立性を確保しております。

取締役会の役割・取締役の役割

当社は2024年度に、近時の日本の取締役会の在り方の変化に伴い、改めて現在における当社の取締役会の役割および取締役の役割について指名・報酬委員会で議論を重ね、取締役会での決議を経て、再設定いたしました。(コーポレートガバナンス・ガイドライン第13条~第15条) 議論の中で、当社の取締役会は、『「意思決定機能」に重点を置きつつ「監督機能」も強化するいわゆるハイブリッド型モデルの監査役会設置会社』であることを確認しました。また、従前は「独立社外取締役の役割」を定めておりましたが、まずは「取締役の役割」を明確にし、さらに独立社外取締役として、その立場や持つべき観点、その姿勢について明確にいたしました。 当社は今後も企業価値向上につながる取締役会の在り方、取締役の在り方について継続的な検討に取り組んでまいります。

再設定後のコーポレートガバナンス・ガイドライン(抜粋)

第13条 (機関設計)
  • ・当社は、会社の機関設計として、監査役会設置会社を選択する。取締役会はグループ全体の基本方針等の決定、高度な経営判断と業務執行の監督を行う機関と位置付け、取締役会における重要な業務執行に関する意思決定機能に重点をおくとともに、監督機能の強化を図る。さらに、社外取締役を過半数の委員とする任意の指名・報酬委員会を設置することにより、取締役等の指名および報酬等の決定に関する透明性・客観性を高める。また、監査役会は取締役の職務執行の監査を行う。
第14条 (取締役会の役割)
  • ・取締役会は、株主からの委託を受け、効率的かつ実効的なコーポレートガバナンスを実現し、それを通じて、当社が持続的に成長し、長期的な企業価値の最大化を図ることについて責任を負う。
  • ・取締役会は、前項の責任を果たすため、多様な経験と見識を有する社内外の取締役による客観的・多角的な視点による議論に基づき、より高度で深度のある経営判断を実現し、最善の意思決定を行う。また、コンプライアンスの確保やリスク管理のみならず企業価値向上に向けた観点をもって、監督機能の強化を図る。
第15条 (取締役の役割)
  • ・取締役は、客観的・多角的な視点から論理的思考力をもって取締役会に参画し、より高度で深度のある議論がなされるよう努める。
  • ・独立社外取締役は、業務執行から独立した立場で、コンプライアンスの確保やリスク管理のみならず企業価値向上に向けた観点をもって、取締役会の監督機能の強化に資する。
  • ・独立社外取締役は、当社グループの事業分野等に高い関心をもって当社グループの取り巻く環境を積極的に理解し、その知見に基づき判断を行う。

取締役会実効性評価

取締役会全体の実効性に関する分析・評価の方法

当社は、毎年、全取締役および監査役を対象にアンケートを実施し、その結果を参考に取締役会全体の実効性について分析・評価を行い、取締役会の機能維持・向上に向けた取り組みについて議論しています。

実施対象
当社取締役(9名)、 当社監査役(3名)計12名
対象期間
2024年度(2024年4月~2025年3月)
実施期間
2025年2月~5月
実施方式
第三者機関によるアンケート

2024年度に実施した主な取り組み

2023年度を対象とした評価結果を踏まえて、以下の取り組みを行いました。

事前説明による審議の実効性向上

取締役会への上程議案の審議を行う場である、経営会議およびリスクマネジメント委員会について、社外役員へ開催案内および資料共有をして参加を促すとともに、同会議後に議事録を送付して、取締役会での事前情報提供を図りました。また上記に加えて重要案件については、取締役会前に、取締役会資料に関する不明点への説明や情報の補足を行う仕組みを検討しました。

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた検討

外部専門講師を招聘し、取締役会等で「資本コスト」を軸とした議論を行うにあたって、経営陣の知識習得・底上げのための研修を開催しました。また、当社の資本コストと市場評価の推移、競合比較、事業ポートフォリオ分析、キャピタルアロケーション、株主還元、資本政策を含めた次期利益計画の検討について取締役会にて議論の場を設けました。

「デジタル&データ活用による価値創出と提供」や「人的資本への投資と経営戦略との整合」に関する議論

取締役会にて「データ活用の推進について」および「人的資本と企業価値向上を連動させる取り組み」についてその取り組みや今後の計画について報告し、議論の場を設けました。今後も継続して取締役会にて議論を実施し、その取り組みを活性化していきます。

2024年度の評価結果および今後の取り組み

2025年度に実施した実効性に関する分析・評価を踏まえ、結果と今後の取り組みは以下のとおりです。これらの実施により取締役会のさらなる改善を図っていきます。

海外子会社を含む内部統制システムの構築、運用状況の管理・監督

海外展開が加速していく中で国内外のグループ会社のガバナンス強化に向けて、グループ会社の経営と当社の経営とが効率よく連動する仕組みを検討し、また2線機能の向上によるグループの内部統制の強化を図っていきます。

社員エンゲージメント向上や中核人材の多様性の確保、人材の確保・育成等の人材戦略とその取り組み

ORGANO2030を実現するために求める人材の質と量を可視化して、人材の確保、適切な育成計画を実施していくとともに、人材のスキルマップによって個人の成長と事業戦略の連動を目指していきます。また、社員のエンゲージメント向上につながる施策の検討も進めていきます。

「当社グループの知財戦略と事業戦略の連動」に関する議論

当社知財の現状(件数・競合他社比較等)に基づき、事業化や競争力など企業価値向上に向けた具体的な取り組みについて取締役会での議論の題材を提供していきます。

「資本コスト等の分析・評価」や「事業ポートフォリオの検討」に関する議論

「資本コスト等の分析・評価」を引き続き行うとともに、中長期経営計画を意識した事業ポートフォリオの検討について取締役会での議論の場を設けていきます。

過去の評価

実施対象
取締役(9名)、監査役(3名)計12名
対象期間
2023年度 (2023年4月~2024年3月)
実施期間
2024年3月~5月
実施方式
第三者機関によるアンケート

2023年度に実施した主な取り組み

2022年度を対象とした評価結果を踏まえて、以下の取り組みを行いました。

取締役・社長候補者の適格性および育成方針に関する議論

当社グループを成長させるために、経営者に相応しい資質・経験・知識を活かし、変革できる経営人材を育成することを目的として役員育成計画を策定しました。今後は計画に則り、役員育成の強化を図っていきます。

リスク管理体制の強化(グループガバナンスの強化)

コンプライアンスグループの設置や経営トップからのメッセージの発信、周知活動等により現場の意識の底上げを図りました。また、海外子会社を含めたグループ監査体制の強化等グループ全体のガバナンス強化体制構築を進めてきました。さらにリスクマネジメント委員会の立ち上げに向けて、リスク評価等のリスク管理の実効性向上に向けた議論を取締役会にて実施しました。今後も取締役会にてこれらの実効性についてモニタリングしていきます。

収益力・資本効率等を意識した経営計画、人的資本への投資等、取り組むべき課題の議論の充実化

これらの課題につきましては、当社の長期経営計画および中期経営計画の討議テーマとして、執行側を中心に議論し、議論の内容や今後の方向性について、適宜取締役会に報告し、取締役会からのコメントにも対応しました。

2023年度の評価結果および今後の取り組み

2024年度に実施した実効性に関する分析・評価を踏まえ、結果と今後の取り組みは以下のとおりです。これらの実施により取締役会のさらなる改善を図っていきます。

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて

外部専門講師を招聘しての研修に自社固有の課題を盛込むことなどで、取締役会構成メンバーと関連部門長の資本コストを意識した経営のリテラシーの底上げを図るとともに、自社の課題についても実践的な討議を行います。

これらを基に、市場(投資家)との適切な対話や、中長期経営計画への反映等について、取締役会への共有を進めていきます。

事前説明による審議の実効性向上

取締役会での審議事項のうち、特に重要である案件については、取締役会での論点の明確化や議論の充実を図るため社外取締役や監査役への事前の情報共有と必要に応じて説明を実施いたします。その一例として、重要案件の審議体である経営会議やリスクマネジメント委員会等への参加を促していきます。

「デジタル&データ活用による価値創出と提供」や「人的資本への投資と経営戦略との整合」に関する議論

これらのテーマは当社においても近年重要性を増している課題であると認識しております。このため、当社の取り組み内容と進捗を取締役会に報告することで共有を図り、議論を進めていきます。

実施対象
当社取締役(9名)、当社監査役(3名)計12名
対象期間
2022年度 (2022年4月~2023年3月)
実施期間
2023年3月~5月
実施方式
第三者機関によるアンケート

主な課題/対応状況

取締役会における業務執行に関するさらなる監督機能の強化

取締役会における独立社外取締役の割合を過半数といたしました。(2023年6月)

取締役会の多様性確保に向けた対応

女性の社外取締役が1名就任いたしました。(2023年6月)

取締役候補者の育成方針、育成方法の明確化

2022年度に引き続き、執行役員や部門長による取締役会での議案説明や報告の機会を設けるとともに、取締役候補者の育成方針に関する議論を進めてまいります。

グループガバナンスの強化

・グループ全体のコンプライアンス意識醸成のために新たにコンプライアンスグループを設けました。(2023年6月)

・経営トップから社員に対するメッセージの発信、サイネージ、ポスター等による周知活動等によりガバナンスの要であり第1ディフェンスラインである現場の意識の底上げを図ってまいります。

・海外子会社を含めたグループ監査体制の強化、内部通報制度の啓蒙を進め、グループ全体のガバナンス強化体制構築を進めてまいります。

サステナビリティ経営の推進

2022年度に定めたサステナビリティ経営の基本方針、マテリアリティ、KPI等に基づき、今後はTCFD提言への準拠に向けた課題等、取締役会での議論を深めサステナビリティ経営の推進を図ってまいります。

収益力・資本効率等を意識した経営戦略、人的資本への投資等取り組むべき課題の議論の充実化

収益力・資本効率等を意識した経営計画や人的資本への投資等取り組むべき課題について長期経営計画推進会議を中心に議論を進め、適宜、取締役会にて、その実効性についてモニタリングしてまいります。

実施対象
当社取締役全員(9名)、当社監査役全員(3名)計12名
対象期間
2021年度 (2021年4月~2022年3月)
実施時期
2022年4月
実施方式
第三者機関によるアンケート

主な課題/対応状況

議題数が多く、重要な議案の議論が不十分。

取締役会における議題を絞り込み、効率的な説明を実施したこと及び非業務執行取締役に対して重要案件の事前説明を実施したことにより、議論時間を十分に確保できた。

取締役会の全体として、知識・経験・能力のバランス、多様性を意識した構成となるよう議論を進める必要がある。(コーポレート・ガバナンス報告書要開示)

・女性監査役が1名就任した。

・「ORGANO2030」及び中期経営計画を実現するために当社取締役が備えるべきスキルセットを特定した。

役員選任や幹部育成等の多様性に関わる課題の議論不足。

当社の役員選定基準である「役員等に求められる資質、能力」を見直し、取締役・社長候補者の適格性判断基準を明確にした。

ESG、SDGs対応等のサステナビリティの取り組みに関わる議論が不足。

サステナビリティ委員会及びその下部組織であるサステナビリティ実行会議を設定した。

実施対象
当社取締役全員(9名)、当社監査役全員(3名)計12名
対象期間
2020年度(2020年4月~2021年3月)
実施時期
2021年4月
実施方式
記名式アンケート

主な課題/対応状況

企業価値創出の議論が不十分。

長期経営計画を見直し、新たな長期経営計画「ORGANO2030」の骨子を策定した。

取締役会における説明・審議時間のバランスに課題。資料についても要点を絞ったものにすべきとの意見多数。

取締役会における報告事項の適正化を図り、資料も改善された。

取締役会における業務執行に関する監督機能の強化。

独立社外取締役の割合を1/3以上とした。

取締役の報酬等の内容の決定手続等に関する透明性の向上。(会社法改正に伴う対応)

「取締役の報酬等の決定に関する方針」を策定した。

非業務執行取締役及び社外監査役への支援体制が不十分。

非業務執行取締役及び社外監査役に対してヒヤリングを実施して改善要望を確認し、事前説明の充実化、監査役会事務局を設置する等、支援体制の強化を図った。