トップコミットメント Top commitment

オルガノは、水の価値の創造を通して、
豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。

オルガノ株式会社
代表取締役社長 山田 正幸

オルガノグループは、事業活動を通じて貢献すべき社会的課題を認識し、サステナビリティに基づいた経営を推進いたします。オルガノにおけるサステナビリティに対する取り組みの基本にあるのは、当社グループが有する高度な技術を通じて、水質改善などを中心とした環境保全や温暖化防止に貢献していくことです。そのために水の浄化や再利用、排水からの有価物回収といった環境配慮型の製品・サービスを中心に研究開発に取り組んでいきます。

近年の急激な気候変動に伴い、水資源問題が今後さらに深刻化していくことは明らかです。一方で、大量の水を使用して大量の排水を発生させる電子産業は当社の水処理エンジニアリング事業における最重要市場ですので、水の再利用はオルガノにとって極めて重要なテーマの一つとなります。また、水処理には薬品を使うため、排水状況をセンサーなどで監視しながら薬液の使用量を最適化して余分な薬液を使わないようにするなど、省資源省力化に寄与するソリューションのための技術や新しいサービスの開発にも注力しています。

排水に含まれるフッ素などの有価物を回収・精製したうえで再利用する技術も提供していますが、今後はこの技術に対する需要がさらに高まる見通しです。また、環境保護や省資源という観点からは、半導体産業で使用するイソプロピルアルコールなどの有機溶媒の再生利用ニーズも増大しており、当社でも神奈川県相模原市の開発センターに、高度な超純水の製造技術をさらに高度化する実証棟と共に有機溶媒の精製技術を磨くための研究棟を開設しました。さらに、今後需要の高まりが見込まれる植物性タンパクを材料にした食品素材の開発に取り組むなど、新たな領域も含む幅広い環境技術の開発・活用に取り組んでいます。

以上のような取り組みからも分かるように、オルガノグループの事業そのものがSDGsの考え方に沿ったビジネスであり、環境に資する事業なのです。これからも、世の中の趨勢となった「省資源」「省エネ」「省力化」をキーワードに、主力のプラント事業だけでなく、そこから広がるさまざまなソリューションサービスでも社会のニーズに応えていきたいと考えています。

元来、世の中にある課題をニーズと捉え、それに対応していくことがビジネスの基本なのですから、企業がサステナビリティに取り組むのはある意味当然のことです。そして、世の中の課題にどう応えていくかという点にこそ、ビジネスチャンスがあると考えます。

このような考え方を踏まえ、当社はサステナビリティ方針を策定し、「継続的な事業成長の実現」と「事業基盤の構築」のふたつの観点から、長期的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定しました。さらに、この重要課題への取り組みを具体化して推進するためにそれぞれの指標(KPI:Key Performance Indicator)と達成目標を定め、その進捗状況を定期的にご報告します。

私たちオルガノグループは創業より水とともにあり、水を生かす技術を育み続けてきました。今後はさらにサステナビリティを経営の中核に据え、水で培った先端技術を駆使する総合水処理エンジニアリング企業として、お客様のニーズと環境への配慮のいずれにもしっかりと応えられる製品・サービスを提供してまいります。